MAPメイキング講座20
執筆者:神凪洸
最近流行りの遠景MAP。またの名をParallax Mapping!
Parallax Mappingといえば、それはそれは見栄えのいいのが特徴!
そんな訳で、今回は自分がいつもやってる遠景MAPの作り方を晒そうと思うっす!
初心者向けとかそういうのではないので注意。
ただ、ガッツリ加工してる訳ではないので、比較的簡単ではあると思うっす。
講座の前にまず、自分の環境をば。
世の中にグラフィックソフトは色々とありますが、僕はフォトショ一択なのでSAIだとかGIMPだとかはワカリマセン。クリスタ買ったけど、最初の時にちょこっと弄っただけで 今は使ってません((
やはり一回使い慣れたものがあると、そっちばかり優先しちゃうっすよねー。
■遠景作る前の下準備
まずは、どういう感じのMAPを作るかざっくりイメージしましょう。
そして使う素材を一通りタイルセットに設定しましょう。
脳内だけでイメージ固まったらそれでよし。出来なかったらそのタイルセットでテキトウに ラフマップを組みましょう。
今回は、現在制作中の「レトリカルワンダーランド」にて使用する
「きのこ樹林」MAPを作るっすよ。
サイズは、ゲーム起動時の1画面サイズっす。1画面マップの作り方でも参考になるかも?
■床をぬりぬり
まずはタイルA群で、床を全部塗り、通り道を確保するっす!!
ここは、ちゃちゃっとやってくださいっす。崖とかあれば、それも先に置いておいてもいいっすよ。
■フォトショの出番でぃ!!
1:作り終わったら、スクショを撮りフォトショにコピペ!!
スクショの撮り方?僕は、キーボードのAlt+PrtScnSysRqを押して撮ってるっすよー。
スクショソフトなるものとかしらねーっす。詳しいことは、自分で調べるがよろし。
2:コピペしたら余分なウィンドウ枠とかをカットするっすよ。
そして、当店でも配布しているタイルセット用の切り貼りアイテムを持ってきて合わせるっす。
フォトショにあるグリッド使ってもいいのよ。
3:エディタに戻り、今度は基本床を敷き詰めただけのMAPを作成。
スクショを撮りフォトショにコピペするっす。
この時、不透明度をちょいと弄って先にコピペした床が見えるようにしておくっす。
4:道を作るっすよ。
基本床だけのレイヤーを選択し、なげなわツールでぼかしを3~5程度にした奴で、
道を選択するっす。
こんな感じ・w・
そしたら、選択した部分を削除ぉぉぉぉ!!!
不透明度を戻すと、こんな感じになるっすよ。
5:次は、余分な基本床だけのレイヤーを削除してくっす。
此処までやったのは、いわゆるカクカクしてる獣道をなだらかにするって事っす。
6:道を消しゴムで調整するっす。
ご覧の通り、わりと雑っすよーφ(:3」∠)_
■床の飾り付け
上記の状態で完成であれば、この工程はかっ飛ばしてくださいっす。
場合によっては、エディタ上で重ね置きができないので、上記の工程を何度か繰り返し
床に床を重ねまくって行くっす。
まずは、上記の状態で制作中のプロジェクトの「Parallaxes」フォルダにPNGなりJPGなりで
ぶっ込み、マップの設定で遠景を選択し、
保存した遠景を選択したら
「マップエディタに表示する」をチェック!
マップに設置してあるタイルをテキトウな空タイルで、全部削除すれば、
遠景が出てくるっすよー。そしたら、今度は追加するタイルを置いてくっす。
出来たら、またスクショ撮りフォトショにコピペし~を繰り返す。
これを、床として完成するまで繰り返すだけっす。
そんな訳で、床完成・w・
■加工しちゃうぜー
ここからフォトショ大先生の大仕事!!!
と、言ってもやることはたったの2つ。
- フォグピクチャを持ってきて、オーバーレイとか乗算とかで重ねる。
- オブジェクトを配置する。
こんな感じに・w・
さてここで注意すべき点。
これは、「遠景」なので当然キャラチップやマップタイルより下層のもんっすね。
その為、きのこを置ける場所は、上画像のように、上の部分だけっす。
では、残りはどうするのか?そこで取り出しましたるは、
「近景」、「タイルチップ」と「キャラチップ」~!
近景画像を同じ要領で作成し、タイルチップやキャラチップで配置すればぁぁぁ!!?
■デデーン
ここで、遠景マップの作る上で注意するべき点があるっすよ!
■注意点
遠景MAPのメリットは、何よりも見栄えがいい。
重ね置きがいくらでも可能な上、加工も出来るので本当に見栄えがいい。
見栄えがよければ、当然やってみたい!続きが気になる!コレ好き!みたいに
いい効果が期待しやすいっすね。
では、デメリットは?
- 歩行判定は変わらない。
ツクールは、4方向移動が基本。
8方向にすることも容易っすけど、それでもマス移動であることに変わりはないっす。
ピクセルドット移動なるスクリプトもありますが、あれは不安定なものなんでお勧めはしないっす。
マス移動って事は、滑らかな円移動が出来ないんで、がっつり一枚絵のようなMAPだと
移動時に違和感を覚える可能性があるっす。
横スクロールマップみたいなのならともかく、通常通りならそういう違和感に感じるであろう部分って、ストレスになりやすいんすよね。
- 場合によっては、エディタで組むよりも工程数が増える、時間がかかる。
今回は1画面サイズで、工程を見ての通り複雑な加工はなにもしてないので、エディタ上で組むよりも簡単っす。
でも建物などのあるマップだと、その建物が浮いてしまわないように加工が必要になってくるっす。自分の気力と時間と相談しながら、どこまで凝るか決めるといいっすね。
- ゴリゴリに加工しまくった遠景MAPはクソめんどくさい。
ただの私的デメリットっす。 ゴリゴリ加工された遠景MAPステキっすよね。
作ってもらいたい(遠い目
お分かりの通り、自分はわりと加工しない遠景MAPしか作らないっす。
森とかの道をちょっと滑らかにする程度で、後はもう基本的にマス目に沿って配置していく、
フォトショで組み立てるタイプの人間っすね。
- 通れる道と通れない道の判別がつきにくい。
滑らかだからこそ、妙な隙間が出来るもの。
そしてマス判定だからこそ、歩けそうなのに歩けない、という地味に歩きづらくなる場合もある。
プレイヤーは、なんか隙間や空間があると通りたくなっちゃうんで、
通れそうで通れないってのはもやっと来たりするっす。
通れないとわかってても、そこに向かって方向キーおしっぱにして 通ろうとした事ないっすか?
そのまま進むと亜空間(バグ)に行けるかも!とか思いながらよく激突してるっす←
◆まとめ
遠景で一番気をつけるべきこと。
ポイントヽ(`Д´)ノ
道はハッキリ!クッキリ!!通れそうで通れない場所をあまり作るな!!
きのこ樹林なんかもうハッキリクッキリっすね!!通り道になんも配置してないっすからね!
後は、きのこ配置してる部分がものすごく目立つんで、その分通り道は 何もおかないっていうメリハリをつけてるのもあるっす。
見栄えばかりでなく、プレイのしやすさもとくに気にかけて制作しましょう。
◆おまけ
ちなみに水などのアニメオートタイル使う事も出来るっすよ。
例えば、このマップ。 水の部分ちゃんとアニメーションするっす。
これは、タイルを取るとこんな風になってるっす・w・
この水を配置する部分にまず、オートタイルの水を置くっす。
そして、これに沿って作成したタイルを上に置くだけ。
この時、水の部分は消すなり、透明度をあげるなりしておきましょう。
もちろんタイル使わずにオートタイルだけで済ませるのでも可・w・
こんな感じでMAPツクツクしてるっす。では・w・ノシ
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